現在開催中の「パンと珈琲と」展にあわせ、岡山のSemi-Aco加賀雅之さんに
木のお皿作り講座をお願いしました。
こちらの角皿に近いサイズの木の表面を彫刻刀一本で彫り上げて行きます。
まず加賀さんから木の特性や彫刻刀の使い方の説明がありました。
今回は店主吉田も参加できました!
鬼ぐるみという木材は、思ったより大変固く、
加賀さんのpan皿やonigiri皿のようにまっすぐ彫り目をつけようと
思ったのですが、固い木材の上を彫刻刀が横滑りしていきます。。
思ったように彫刻刀が掘り進まず、まっすぐ彫るのを1分くらいで断念しました(笑!)
彫り上がったあとは、やすりで角をとり、
ガーゼにくるんだ胡桃をトンカチでつぶし、
その沁み出た油を表面に塗り、完成しました。約2時間弱。
こちらは午前の参加者の方の作品です。
彫り目が浅かったり深かったり、短かったり長かったり、
ちょっとしたことで表情が変わります。
また、同じ木材から製材したとのことで、別のお皿と
木目が繋がっていたりと、
ひとつひとつの個性が溢れたものが出来上がりました!
こちらは午後の参加者の方の作品。
去年に引き続き開催したこの木のお皿作りワークショップ、
今年は京都や広島、香川、高知と遠方からのお客様にもご参加頂きました。
大変有り難うございます。
加賀さんのよく使用している鬼グルミという木材、大変固く、
自分で実際に彫ってみて、そのご苦労が沁みました。
作家さんの手をかけてひとつひとつ仕上がってくるものたち、
生活の中でちゃんと大切にしていきたい、と思いを強くしたのでした。
個人的なはなしですが、加賀さんはnagaya.を始める前、
徳島に戻って来たばかりのころに共通の友人を介して知り合い、
nagaya.のオープンから商品を取り扱いさせて頂いています。
私は元々プロダクトデザインを勉強して、
スニーカーのメーカーや大きなインテリア会社で働いていたので、
作家さんの一点ものやアート作品なども好きですが、
たくさん生産されるプロダクトにも愛着があります。
加賀さんの作品は、プロダクトといってもいいくらい、
商品のサイズや厚みなどきっちりと決まっています。
「pan皿やonigiri皿は彫り目が○mmで、○本はいるように
計算して彫ってるんよね。」というはなしを今回聞き、
ひゃー、これは彼にしかできない!と思いました。
形がきっちりと決まっているのだけれど、
木目が違うのでひとつと同じものはないし、
そのお皿の木目がもつ個性を活かせるのは、
この”きっちり”した彼の個性故、なのだなあ、と。
そして、いろんなご家庭の食卓で、
そのお料理の個性も引き出せるような
そんなお皿だと思います。
「パンと珈琲と」展は9/7(水曜日)までになります。
ぜひいらしてくださいませ。